2014年12月27日土曜日

いよいよフーガも輸入車モードに突入か?

  ある程度は覚悟していましたが、いよいよ日本車として独自の発展を遂げられる普通車は、Bセグ、ミニバン、SUVだけ!という時代が本格的にやってきたようです。普通車の月間販売ランキングをみていると、まだまだクラウンやレヴォーグといった国内専用モデルがかなり健闘しているので、「そんなことはない!」と反論したい気持ちはあるのですが、日産・フーガが今度のマイナーチェンジでインフィニティ・マークを付けて登場することが濃厚で「いよいよその時が来た・・・」という感じがします。

  「レクサス」が日本に上陸して10年経ちました。当初は300万円のマークXと似たような乗り味のレクサスISを500万円で売るという、斬新なブランドの「概念」があまり理解されていないようでしたが、今では「高級車に乗りたい人」向けのブランドとして市民権を得たようです。その一方でレクサスユーザーとは違って「高級車アピールをしたくない人」にとっての拠り所として、「日産フーガ」の存在意義が大いにあったのですが、今回のMCを機に「インフィニティQ70」として再出発する?ことで、なんだか裏切られた想いの人もいるかもしれません。レクサスGSがもう1台増えても・・・。

  高級車に向かって失礼ですが、フーガ(インフィニティQ70)もレクサスGSもいまいちパッとしないです。その理由として、単独ブランドとして欧州各国でも展開を始めたレクサスやインフィニティが全くと言っていいほどに、ドイツなどの主要市場で存在感を発揮できていません。アメリカ&日本的な価値観で作られた高級車は欧州では全く相手にされない!なんて愚かなことを言うつもりはないですが、完全アウェーとはいえドイツで高級ブランドが全くの不調というのはトヨタにとっても日産にとってもなかなか消せない汚点です。どうせ売れないだろうという先入観があったのか?それともドイツ市場の規模を軽視したのか?

  アメリカ的な価値観から生まれたレクサスとインフィニティは必然的に、欧州や日本で避けられる大排気量エンジンで重量のあるラグジュアリーなボディを軽々と動かす設計が基本です。そしてアクセルもハンドリングもかなり「ゆるさ」というかゆとりを感じるものですが、それをアメリカ流の「上質さ」として肯定しています。そのせいで、せっかくのハイスペックなトヨタと日産のV6エンジンを積んでいても、クルマの機敏な動き(インテンシティとかいうらしい)の面でのインパクトが薄いのは確かです。確かにメルセデスやBMWが廉価モデルで多用している2Lターボと乗り比べれば、トヨタや日産の大排気量V6は4000rpm以上での出力の信頼感など圧倒的なのですが、低速域ではトルクの特性が工夫されている2Lターボと比べてそれほど大きな違いが見出しづらいです。

  もちろん高級車のエンジンとしてどちらが魅力的か?と言われれば、トヨタの3.5Lと日産の3.7Lの方が間違いなく素晴らしいのですが、GS、IS、クラウン、マークXともに3.5LのNAはセールス的に少数派ですし、日産はフーガのMCと、スカイラインクーペのFMCで日本ではNAエンジンが両モデルから廃止になり、いよいよ3.7LのNAを積むのはフェアレディZだけになりそうです。日本でいまいち売れないクルマをドイツに持っていったところで当然に売れるわけはなく、レクサスもインフィニティも欧州で一定の販売を得るためかどうかわかりませんが、2Lターボを搭載したグレードの開発に着手しました。

  日産ではすでにスカイラインにメルセデス製の2Lターボが使われていますが、これこそが日産マークを捨ててインフィニティマークを掲げるようになったことよりも問題ではないかと思います。日産がスカイラインという伝統のモデルに込めてきた美学をねじ曲げて、ドイツでもアメリカでも中国でも作っているような無個性でありふれた設計の「プレミアムカー」に近いクルマにしてしまったのが「スカイライン200GT-t」です。日産としては国内専用グレードとなっていて製造コストが嵩む2.5LのV6を置き換える目的でメルセデスの2Lターボを導入しているので、フーガの2.5L最廉価モデルも当然ながらターボ化されることが既定路線だと思われます。

  「E250」「523i」「A6」に追従するように「ジャガーXF」「キャデラックCTS」と失礼ながら無個性な高級車が続々発売されています。売る側も買う側もなんだか気合が入らず、脱力感に包まれているというのに、レクサスや日産もここに「GS」と「フーガ」を放り込んでくる勢いです。これらのメーカーは「飽和」という言葉を知らないのでしょうか? いや「マーケティングの鬼」であるトヨタ(レクサス)はそんな愚かなことはしないでしょう。「E、5、A6、XF、CTS」が完全に行き場を失って失速の一途を辿っているのは誰の目にも明らかです。私のような貧乏人の目にも決して魅力的には映りません。一体どれだけの人が700万円払ってでも買いたいと思うのでしょうか? マセラティ・ギブリの全世界規模の大成功は、これらのプレミアムカー達の魅力不足に大いに原因があると思います。

  日本のアホ全開な評論家達はスカイラインの2Lターボに喝采を送っていますが、さきほども述べましたが日産を選ぶ理由を根底からぶっ壊してくれたのが、この2Lターボの導入です。誰か一人くらいここに噛み付けよ!とずっと思っていましたが、おそらく表立って主張した評論家は皆無だったと思います。たとえプロパガンダだと批判されようとも、私はこう宣言し続けたいと思います。「スカイライン200GT-tはクソだ!」「もしGSやフーガに2Lターボが載ったならば、もっともっとクソだ!」・・・・乗っているヤツと作っているヤツの人間性を心底疑ってしまうよ・・・日本車の恥だ!もっとプライドを持て! 


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