2013年6月10日月曜日

「クオリティ3BOXカー」の入門車はどれがいいのか?

  日常生活でクルマはまったく要らないのだけど、より豊かな人生を送るためにはクルマはあったほうがいいと私は思います。さらにせっかくクルマ買っても、コンパクトカーでは出かけていくのが気まずいような場所もたくさんあります(スーパーに買い物に行くだけのクルマなんて要らないです)。できれば最大限に行動半径を広げられるクルマを選びたいと思うのですが、日本市場のラインナップを見渡すと「最初のクルマ」に適した1台がとても少なくて困ってしまいます。

  30代にもなると、それなりの場所(やや高級なホテルや商業施設)にも出入りするようになったりするので、ホンダフィットやトヨタカローラフィールダーという訳にはいかなかったりします。クルマ雑誌が表立ってこういった話をすることはほとんどないですが、現実問題として(ある程度稼いでいる)若者の多くが、「華やか」なデートに憧れてもそれをイメージできる日本車に巡り会えず、仕方ないに入門グレードの輸入車やレクサスを買うことが多いのではないかと思います。しかしそれでも賢明な若者の中にはレクサスCTやBMW1シリーズにはまったく納得できず、結局クルマなんて持たなくていいという決断をする人も居るでしょう(そしてクルマ離れが進んでいきます)。

  20代を「馬車馬」の如く働いた若者(アラサー)なら、400万円程度のクルマを新車で買う事はたいして難しいことではないと思います。そんな若者には「プレミアムCセグメント」などではなく、「Dセグセダン」をぜひ入門車として選んでほしいです。国産の大衆車とはいえ40歳くらいまでなら、このクラスのクルマに乗っていても恥ずかしがる必要はないはずです。そして40歳までにはさらに上の「中級車」に乗れるようにさらなる経済的な活動を頑張ってほしいと思います。

  国産の大衆ブランドの中で「クオリティ3BOXカー」の入門車になる代表的なクルマは「日産スカイライン」「マツダアテンザ」「トヨタマークX」「スバルレガシィ」といったところでしょうか。いずれも2~2.5LのNAで150~200ps程度のクルマで、高出力車よりも故障が少なく、タイヤ摩耗も少なく済むのでランニングコストも割安です。150psといえどもスポーツモードATを使えば十分な加速も出来るので、馬力に頼らないクルマの効率的な運転が身に付きます。つまり最初の1台に最適で、信頼性の高い日本車でとても安心できるクルマです。最初から輸入車の故障地獄に見舞われて出費が嵩み、クルマ人生をドロップアウトするという人も少なくないようです。

  現行車種では「スカイライン」はモデル末期になっていて、今年FMCがありますが、どうやら3.7Lと3.5L+HVの2本立てになるようで、入門車の枠を飛び出し「中級車」になるようです。「マークX」と「レガシィ」もFMCから時間が経っていて、デザインにやや難があり気が進まなかったりするので、結局は国産では「アテンザ」くらいしか候補がないのが現状です。これでマツダブランドが気に入らなかったりしたら、輸入車しか選択肢がなくなってしまうのが残念です。

  ハイブリッド専用車になったトヨタカムリとホンダアコードとさらに今年のFMCでやはりHV専用になる日産ティアナも選択肢としてはあります。ただハイブリッド車なので性能以上に初期費用が割高なうえ、北米モデルがベースなので、ドイツ車に匹敵するスポーティな走りとなると、足回りやハンドリングがゆるく設定されていて、やや物足りない部分もあります(ハイブリッドがいいと言う人にとっては最良の選択ですが・・・)。

  20代・30代の若い世代にクルマを本気で売りたいと思うなら、メルセデスCやBMW3と同等以上の性能を持つをスポーツセダンを300万円以下で発売すればよいはずです。北米ではこのクラスのセダンは各メーカーともに2万ドル(200万円)で横並びで売られています(BMやMBは3万ドルちょっと)。マツダ以外のメーカーにもそろそろ本気になって作って頂きたいと思います。この「入門車」クラスが充実すれば、その上のクラスの国産車も輸入車に負けずに売れるようになるはずです。若者はクルマにお金をかけないと決めつけているようですが、一定割合の若者は社会的な成功を収めて、1000万円以上のクルマのオーナーになるでしょうから・・・。



  

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