2013年12月4日水曜日

レクサスRCには隠し球はないのか?

  噂によるとレクサスの首脳部がなかなか騒がしいことになっているようです。レクサスISの登場で完全にドイツプレミアムを追い詰めたはずですが、完全にドイツ車のフィールドで戦ってしまったので、国内市場ではそれほどインパクトが無かったといってもいいかもしれません。そもそも「車体剛性」とかドイツのクルマ用語で日本車をディスってきたバカメディアにトヨタや日産の開発者がぶち切れて、ユーザーを置き去りにしたままドイツ基準のクルマを作ってしまったことって実際はとても不幸なことだと思います・・・。

  日産はともかく、トヨタ(レクサス)にはドイツを意識する必要なんてないほどに、素晴らしいクルマ作りの哲学があったわけですから、ドイツ車を無理に捕える必要があったのかどうか疑問です。高級車が目指す方向性を見失ってしまっていて、ドイツ車に追随することが安易ではあるけどブレイクスルーに必要だったならば、まあ仕方がないことかもしれませんが・・・。しかしトヨタがメルセデスやBMWを意識している以上に、この2社はトヨタの動向を凝視してそのノウハウを必死で盗もうとしています。

  ドイツ車も高級セダンの新たなる展開を模索する時期にさしかかっているのですが、どうやらメルセデスもBMWもトヨタがかつて作った「アルテッツァ」をイメージしたような軽快な中型セダンへと、主力のCクラスや3シリーズを作り変えてくるようです。車体剛性でレクサスISやインフィニティQ50と争っていても利するものはなく、クルマもどんどんつまらなくなっていきます。結局は正しかったのはトヨタだったと言わんばかりの驚きの変身を次のFMCでは見せるようです。

  そして高性能セダンのMシリーズやAMGなどが目指す先もどうやら、かつての日本車のコンセプトで、ずばり「スカイラインGT-R」と「アリストターボ」です。いまでもこの頃のセダンが最高に官能的だったと多くの日本のファンも言っていますが、それほどのクルマはやはりドイツでも十分に通用するのです。2000年頃には世界でもっともセクシーなスポーツセダンを作っていた日本メーカーですが、バカなジャーナリストに揚げ足を取られて、自らを見失いました。当時はNSXやRX-7など世界最高水準のクルマが日本車に集中していたため、そこまで際立った魅力を発揮できなかったようです。

  トヨタも日産も血迷ったかのようにドイツ車のコピーへと走りだしました。いろいろな見方があると思いますが、アリストの持つ切れ味をゼロクラウンに落とし込んでしまったあたりで、ある意味でのマンネリ気質になっていたのかもしれません。それでもなお、BMWやメルセデスが対等なブランドレベルの提携を結ぶほどに、トヨタや日産の高級車は日本人の思っている以上に海外で評価されているわけです。

  日産はGT-Rで自らを取り戻したようですが、トヨタはまだまだ迷走が続いています。かつてアルテッツァやアリストを作ったころの自信をレクサスRCにぶつけて、再びドイツメーカーを唖然とさせるような「魅惑」のGTカーを作ってほしいと思います。

  

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