2014年12月27日土曜日

いよいよフーガも輸入車モードに突入か?

  ある程度は覚悟していましたが、いよいよ日本車として独自の発展を遂げられる普通車は、Bセグ、ミニバン、SUVだけ!という時代が本格的にやってきたようです。普通車の月間販売ランキングをみていると、まだまだクラウンやレヴォーグといった国内専用モデルがかなり健闘しているので、「そんなことはない!」と反論したい気持ちはあるのですが、日産・フーガが今度のマイナーチェンジでインフィニティ・マークを付けて登場することが濃厚で「いよいよその時が来た・・・」という感じがします。

  「レクサス」が日本に上陸して10年経ちました。当初は300万円のマークXと似たような乗り味のレクサスISを500万円で売るという、斬新なブランドの「概念」があまり理解されていないようでしたが、今では「高級車に乗りたい人」向けのブランドとして市民権を得たようです。その一方でレクサスユーザーとは違って「高級車アピールをしたくない人」にとっての拠り所として、「日産フーガ」の存在意義が大いにあったのですが、今回のMCを機に「インフィニティQ70」として再出発する?ことで、なんだか裏切られた想いの人もいるかもしれません。レクサスGSがもう1台増えても・・・。

  高級車に向かって失礼ですが、フーガ(インフィニティQ70)もレクサスGSもいまいちパッとしないです。その理由として、単独ブランドとして欧州各国でも展開を始めたレクサスやインフィニティが全くと言っていいほどに、ドイツなどの主要市場で存在感を発揮できていません。アメリカ&日本的な価値観で作られた高級車は欧州では全く相手にされない!なんて愚かなことを言うつもりはないですが、完全アウェーとはいえドイツで高級ブランドが全くの不調というのはトヨタにとっても日産にとってもなかなか消せない汚点です。どうせ売れないだろうという先入観があったのか?それともドイツ市場の規模を軽視したのか?

  アメリカ的な価値観から生まれたレクサスとインフィニティは必然的に、欧州や日本で避けられる大排気量エンジンで重量のあるラグジュアリーなボディを軽々と動かす設計が基本です。そしてアクセルもハンドリングもかなり「ゆるさ」というかゆとりを感じるものですが、それをアメリカ流の「上質さ」として肯定しています。そのせいで、せっかくのハイスペックなトヨタと日産のV6エンジンを積んでいても、クルマの機敏な動き(インテンシティとかいうらしい)の面でのインパクトが薄いのは確かです。確かにメルセデスやBMWが廉価モデルで多用している2Lターボと乗り比べれば、トヨタや日産の大排気量V6は4000rpm以上での出力の信頼感など圧倒的なのですが、低速域ではトルクの特性が工夫されている2Lターボと比べてそれほど大きな違いが見出しづらいです。

  もちろん高級車のエンジンとしてどちらが魅力的か?と言われれば、トヨタの3.5Lと日産の3.7Lの方が間違いなく素晴らしいのですが、GS、IS、クラウン、マークXともに3.5LのNAはセールス的に少数派ですし、日産はフーガのMCと、スカイラインクーペのFMCで日本ではNAエンジンが両モデルから廃止になり、いよいよ3.7LのNAを積むのはフェアレディZだけになりそうです。日本でいまいち売れないクルマをドイツに持っていったところで当然に売れるわけはなく、レクサスもインフィニティも欧州で一定の販売を得るためかどうかわかりませんが、2Lターボを搭載したグレードの開発に着手しました。

  日産ではすでにスカイラインにメルセデス製の2Lターボが使われていますが、これこそが日産マークを捨ててインフィニティマークを掲げるようになったことよりも問題ではないかと思います。日産がスカイラインという伝統のモデルに込めてきた美学をねじ曲げて、ドイツでもアメリカでも中国でも作っているような無個性でありふれた設計の「プレミアムカー」に近いクルマにしてしまったのが「スカイライン200GT-t」です。日産としては国内専用グレードとなっていて製造コストが嵩む2.5LのV6を置き換える目的でメルセデスの2Lターボを導入しているので、フーガの2.5L最廉価モデルも当然ながらターボ化されることが既定路線だと思われます。

  「E250」「523i」「A6」に追従するように「ジャガーXF」「キャデラックCTS」と失礼ながら無個性な高級車が続々発売されています。売る側も買う側もなんだか気合が入らず、脱力感に包まれているというのに、レクサスや日産もここに「GS」と「フーガ」を放り込んでくる勢いです。これらのメーカーは「飽和」という言葉を知らないのでしょうか? いや「マーケティングの鬼」であるトヨタ(レクサス)はそんな愚かなことはしないでしょう。「E、5、A6、XF、CTS」が完全に行き場を失って失速の一途を辿っているのは誰の目にも明らかです。私のような貧乏人の目にも決して魅力的には映りません。一体どれだけの人が700万円払ってでも買いたいと思うのでしょうか? マセラティ・ギブリの全世界規模の大成功は、これらのプレミアムカー達の魅力不足に大いに原因があると思います。

  日本のアホ全開な評論家達はスカイラインの2Lターボに喝采を送っていますが、さきほども述べましたが日産を選ぶ理由を根底からぶっ壊してくれたのが、この2Lターボの導入です。誰か一人くらいここに噛み付けよ!とずっと思っていましたが、おそらく表立って主張した評論家は皆無だったと思います。たとえプロパガンダだと批判されようとも、私はこう宣言し続けたいと思います。「スカイライン200GT-tはクソだ!」「もしGSやフーガに2Lターボが載ったならば、もっともっとクソだ!」・・・・乗っているヤツと作っているヤツの人間性を心底疑ってしまうよ・・・日本車の恥だ!もっとプライドを持て! 


リンク
最新投稿まとめブログ

  

2014年9月26日金曜日

マークX と カムリHV の迷走・・・

  気に入らないものはなんでもかんでも否定というのは良くないですね。たくさん車種を用意してくれてるだけでトヨタは素晴らしい!というのがもちろん大前提ではあるのですが、マークXの特別仕様車が目が痛いほどの「黄色」で登場し、カムリのフェイスリフトがどことなくセダンの尊厳を奪っているように感じられ、どうもトヨタはこの2台に正統セダンとしての進化を意図していないように感じてしまいます。レクサスがあってクラウンがあってという大所帯のトヨタグループのブランド事情を考えると、「進化の方向」はおのずと限られたものになってくるんですかね。

  クラウンやレクサスGSより快適になってはダメだし、レクサスISやRCよりもスポーティになってもダメ。「サルーン」と「GTカー」という二つの進化系を封じられた「中庸」なポジションに、カムリとマークXというキャラの違う2台をラインナップしていて、しかも噂になっていた両車の統合の話もどうやら無くなりました。トヨタの信頼性を加味すると驚愕のコスパと言えるこの2台ですから、今後もそれなりに勝算はあるのでしょうが、セダンが持つ高機能性を評価する購入層からしてみるといろいろ難点があると思います。

  現代のセダンには、本物のスポーツカーが持つようなオーラが必要不可欠で、それはその気になれば快適に使えるベッドのようなボンネットの強調であり、リアのフェンダー回りの造形だけで見る人をノックアウトできる優雅さだったりを備えることですが、全身が黄色になってしまったマークXのボンネットは見つめるだけで目がチカチカしますし、ベース車の軽いデザインラインが垣間見えてしまうリアフェンダーに熟成された色気は無く、ただただ若々しいなといったところです。「Yellow Label」の特別塗装色アウェイクンイエローは、流行のマイカ系ではなくマットな質感でパネルのプレスラインがより平坦に見えてしまう気がするのですが・・・。

  トヨタとしては50歳を超えた男性に向けて、地味で控えめなライフスタイルから「脱皮」して「原色」に身を包んで街を闊歩せよ!みたいな啓示を与えているのでしょうが、最近のオッサンは原色のポロシャツに半ズボン&ブランドサンダルくらいは余裕で"標準装備"になっていて、自動車評論家の小沢コージさんのコピーみないな人種が街に溢れてます。彼らがプライベートで乗るクルマを選ぶならば、おそらくこのマークXはすり抜けて86なんかを選ぶ気がします。もしくはボクシィかハリアーか・・・。なんだかんだいってもモダンなライフスタイルを好む人々を巧妙に取込んでいくトヨタのマーケティングと企画力には脱帽します。日産ファンに言わせればエルグラやセレナの方が上なのかもしれませんが、結局のところトヨタはミニバンやSUVなどのファミリーカーに特別な意味を持たせる演出はお家芸といえるほどで、流行にやたらとタイムリーなクルマと次々と生む術はまさに"ジャスト=イン=タイム"だなと感じます。

  しかしその得意技をセダンに持ち込むとなると、風向きが大きく変わって何だか「やっちゃった感」がつきまといます。とりあえずレクサスのスピンドルグリルは受け入れられましたが、これはトヨタの真剣さが見事に伝わってセダンファンの心理を突き動かした数少ない例だと思います。それ以外のトヨタの企画を見てみると、どうやらセダンのデザインやその価値観を探求することなく、その存在が古臭いものだと決めつけてしまい、おもむろにミニバンやSUVで俄に成功した手法を安易に持ち込んでいます。そして古臭いイメージを解体するはずが、高級車が持つ尊厳そのものが解体してしまった・・・そんな失敗例がトヨタでは近年増えているように感じます。

  正面から見るとプリウスに見えてしまうフェイスリフトを施したカムリHVもやはりショッキングでした。トヨタのグローバルモデルを象徴するキーンルックのヘッドライトデザインと、パカっと開いたフォグライト&グリルの採用で、Bセグのアクア、Cセグのプリウス、Dセグのカムリで、VWやフォードに対抗するFF3クラスの設定を日本国内ではHV専用モデルだけで構成してきました。確かに2011年のデビュー時に鮮烈な印象を放ったアクアのデザインはよく出来ていますし、3代目にしてプリウスもだいぶ洗練されてきました。トヨタとしてはまだまだ売上が落ちる気配もない2台のデザインには自信を持っているのかもしれません。そしてカムリをこのラインに統合して、この2台からのステップアップ需要を掘り起こそうという意図もあるようです。

  トヨタの経営判断と、カムリのような本格セダンに愛着を持つ人々との間にはいくらかの認識の違い(ギャップ)があることが、今回のフェイスリフトで明らかになった思います。カムリHVのフェイスリフトがこのモデルに与える影響はかなり甚大で、そしてそれは必ずしも良い方向には行かないだろうと思います。現行カムリHVは間違いなくアテンザやクラウンへとつながる国産セダンが盛り上がるきっかけを作った名車でした。これだけ静かで快適で広々としたキャビンをもちつつも、実用燃費がおよそ15km/Lという破格の数値をぶら下げて登場したことで、セダンというスタイルがエコカー全盛の時代を生き残れないだろうと薄々感じていた人々のマインドを一気に変えセダンに多くの視線が注がれる契機となりました。そして何よりもその予想外に「渋くてカッコいい」セダンの王道スタイルに痺れた人も多かったはずです。そうした思い入れを抱えたセダン愛好家にとっては今回のフェイスリフトはあまりにも残念・無念であります・・・。


リンク
最新投稿まとめブログ
↓ドイツ車を引き合いに出すのは気が引けますが、カムリHVにはこの路線を進んでほしかった・・・


  

  

2014年8月6日水曜日

ジャガーXF と マセラティ・ギブリ に継承された系譜

  最近はセダンを語る評論家がかなり少なくなってしまった。セダンの新規車種はかなりのペースで発売されていて、その1台1台に各自動車雑誌からレビューが行われているが、セダン要員といえるライターが絶対的に足りない。確かに読んでる側(私)にも何かと問題があるのかもしれないけど、クラウン、レクサスIS、新型スカイラインに関しての評論は、どれ一つとして心に残るものではありませんでした。

  これは輸入車ブランドにおいても同じで、BMW4シリーズグランクーペ、マセラティ・ギブリそしてメルセデスSクラスも何だか「すっきりしない」ものが多い印象でした。いずれも良く知られたプレミアム・ブランドのクルマだからこその難しさもあるかと思いますが、そのクルマへの感動が素直に伝わってこないです。もしかしたら感動なんてしていないのかもしれないですが・・・。ライターの年齢層が高すぎるのでは?という疑念が湧きます。セダン=オッサン車というイメージのせいか、50~60歳代のライターが登用されています。しかし私が思うにこれらの高級セダンとは、「頑張ってこのクルマに乗ってやるぞ!」と人生にプラスに作用するモチベーションに価値があります。

  ここでちょっと難しい問題がありますが、現在発売されているクルマは今の高所得世代が買うためのものです。よって年配のライターを配置することは理にかなっているのですが、そこにはエコだのユーティリティだのといった「現実主義」に晒されて、正当に評価されない、高級セダンの悲しい現実ばかりが列挙されます。セダン好きとしては時に胸が引き裂かれる想いがして途中でページを閉じてしまうことも度々あります。

  そもそも高級セダンに急激な変化なんて要らないです。燃費や加速性能を重視すればするほどに、高級セダンの価値なんてどんどん危ういものになります。高級セダンを買う人の多くが最も強く意識していることは、燃費や加速性能よりももっともっと大切なこと、つまり「同乗者の安全」です。しかしこれらのデリケートな情報を雑誌媒体で書く事はタブーになってしまいます。SUVや軽自動車がいかに危険で死傷率が高いかについて書いたライターがいたら完全に干されるでしょう。

  しかし中には、年配のセダンユーザーにとって有益な情報を提供しつつ、若いセダン志望者に夢を与えつつ、セダンの良さを見事に描き出すという才能に溢れたライターもおられます。クルマに負けない「キャラ」がなにより大切と感じさせてくれるのが、西川淳という方です。各雑誌もこの人のただならぬ存在感はとても重要視しているようで、雑誌媒体では最高レベルの超売れっ子ライターです。youtubeなどでもインプレを多くこなしていて、「いやぁ〜やっぱええですねぇ〜」と京都訛りで語る姿は重みがあります。

  そんな西川さんがモーターマガジン誌で「ジャガーXF3.0」のレビューをしてました。まあある程度は「提灯記事」なんだろうなと思わされるのですが、その論点に大きな破綻はありませんし、読んでいて素直に「欲しい!」と・・・迂闊にも感じてしまいました。同じ雑誌で展開されている理論派で名高い木村好宏さんの「アルピナB4カブリオ」のインプレとは180度違いますね。木村さんはまるでポルシェのスポーツカーを語るようなテンションで捲し立ててくれますが、どうも「金持ち道楽」的な視点が鼻に付きます。アルピナってそんなにむりやりポルシェに比肩させなくてもいくらでも引き出しがありそうな印象なんですが・・・。

  そんなアルピナの半額ほどで買えてしまう「ジャガーXF3.0」はデビュー時こそ目立たない存在でしたが、今となってはメルセデスやBMWの6気筒モデルよりも明らかにお手軽で、しかも内外装の高級感においてもEや5を軽く上回ってしまう「逸品」と言えます。レクサスGSやフーガが買える日本ではなかなか「ベストバイ」まではまだまだ遠いかもしれませんが、その「保守的」な佇まいは「とてもいい」です。自動車がパワーユニットを中心に目まぐるしく変わり、改良としての「変化」ではなく、宣伝活動の一環としての「変化」も多分に含まれていて、表面的には多様化しているように見える現在の自動車業界では一層光り輝いています。

  VW(アウディ)やメルセデスがやたらと過大評価されてますが、この2つの自動車メーカーがこの20年間で成し遂げた事って一体何ですか?クルマは宣伝広告で売るものだ!という「商社」や「広告代理店」のメンタリティに迎合しただけじゃないですか?VWパサートやメルセデスCクラスなんて「肥大(最適)化したコンパクトカー」としての価値はあるかもしれないですが、「高級セダン」として憧れの対象になりえるクルマじゃないです。ジャガー、マセラティ、あとアルピナ。この3ブランドが「高級セダン」のブランドとして今後さらなる重要なポジションを占めてくることを期待したいです。

  
リンク
最新投稿まとめブログ


2014年7月24日木曜日

クラウンアスリートは・・・伸び代がまだまだありますね。

  最近のセダンは「ボディの大型化」が待った無しで進んでいて、従来のセダンとはデザイン概念がかなり変わってきているように感じます。まず何より気にしなければいけなくなったのが「色」ですね。そもそも「色」で悩んでいるくらいだったら、ほぼ確実に後悔するので、購入はしばらく見送ったほうがいいかもしれません。もう絶対にこの「色」だ!と絶対に揺らがない「信念」が芽生えて初めてそのクルマに納得できると思います。

  ちなみに最近のセダンのベストの「色」を個人的に選ぶならば、
  マツダアテンザ  「ジェットブラックマイカ
  レクサスIS    「ソニックチタニウム
  ホンダアコードHV 「プレミアムスパークルブラックパール
  日産ティアナ           「ダイヤモンドブラック
  日産スカイライン   「HAGANEブルー
  ですね。とりあえずプレミアムセダン以外はとりあえずスマートに見える黒を選んどけ!という結論になってしまいました。

  そしてクラウンアスリートも「プレシャスブラックパール」が一番良く似合いますね。ただし国内専用車としてわりと保守的な造形のクラウンは、ほかのブラック推奨の車幅1840mmのセダンよりも細身でサイド面のキャラクターが乏しいので、メーカーオプションのサイドプロテクションモール(3万3600円)とサイドガーニッシュ(5万5650円)が必須かなと思います。実際にこれを装備している「プレシャスブラックパール」のアスリートが品があってメチャクチャカッコいいです。

  ただしトヨタはメーカーオプションにハマるともうアリ地獄みたいなもので、他のブランドでは用意されない魅力的なアクセサリーがたくさんあります。いくらメルセデスやアウディより安いからといっても、クラウンアスリート3.5G(591万円)で「高級感」「カッコ良さ」「走り」をすべて追求したら800万円なんてすぐに超えてしまいそうです。強化ブレーキパッドと強化ローター(これはカッコいい!)は外せないでしょうし、車体剛性が上がるメンバープレースや、純正スポーツサスペンションとスタビ・・・とりあえずこれだけで50万円。アスリートの最上級グレードならば全部標準で付けておいてほしいです。この点に関してはスバルのやり方が素晴らしいと思います。

  選ぶもの全部載せちゃえば、クラウンも6気筒のBMW5シリーズ(535i 902万円〜)と比べて価格差なんてあまりないわけですが、さすがにここまで仕上げればBMWのブランド力なんて全く気にならないくらいにクラウンアスリートに「心酔」できるんじゃないでしょうか。BMWが誇るパワーユニットと比べても、全くと言っていいほど遜色はないです。もともとBMWが使っていたアイシンAWの8ATが付いていて、トヨタが誇る3.5L・NAのダイレクトな高性能ユニットならば、BMWの代名詞である直6ターボにも負けない魅力があります。

  内外装のデザインや質感に関しては、もちろん好みもあるとは思いますが、全般的にクラウンの方が優勢じゃないか?という気がします。まああくまで一般的な基準での話であって、熟成されたBMWの上級シャシーに乗りたいという人には「535i」が一番納得できるでしょう。まあ何が言いたいかというと、レクサスやBMW、アウディ、メルセデスで高級セダンを買ってあれこれアクセサリーを付ければ、お金がいくら合っても足りないでしょうけど、トヨタブランドならば、国内専用車のクラウンを好きなだけカスタマイズするメニューが用意されていて、「エクステリア」「インテリア」「動力性能」のいずれもかなりの部分まで高めて、やっとプレミアムブランドのベース車と同じくらいの価格・・・これって結構凄いことだよね!ってことです。

  日産もホンダもそうですが、6気筒NAのスカイラインやアコードを残しておいて、トヨタのようなカスタマイズオーダーを受け付けるような売り方をしてくれれば、せっかくの基本性能が高いクルマの魅力がもっともっと引き出せるだろうにと思います。HV専用車にしてしまったら、かなりの部分で制約ができてしまいますし、どう弄ったところで静粛性が高いビジネスサルーンにしかならないですよね。これでは今後登場するポルシェやジャガーが投入を予告している刺激的なスポーツセダンに勝てると思っているのでしょうか?ジャガーXEはおそらく300万円台で殴り込みをかけて旋風を巻き起こすでしょう。

  もちろんトヨタの販売規模だからできるという意見もあるでしょうが、もともと付加価値が高い「高性能サルーン」を売るわけですから、販売方法はいくらでも改良できるはずです。マークXもフルエアロ使用のG'sでだいぶ息を吹き返した。今後は86ベースのセダンを発売する見通しらしいですが、スポーツカー86ともどもコンプリートカーなどの販売を含めて多様な売り方を織り交ぜて盛り上がってほしいと思います。


リンク
最新投稿まとめブログ

2014年7月8日火曜日

新型レガシィ に込められたスバルの信念

  世界のどこかに必ずユーザーはいる!という宛の無い冒険の旅に出ている日本車セダンの中にあって、新型レガシィの「何もしない」という堂々たるFMCぶりにはちょっと驚きです。トヨタやホンダがセダンに相応しい乗り味と優れた燃費を両立させたハイブリッドを投入しましたが、アメリカでのHV販売比率は低水準のままでやや空振りに終わった感があり、何もせずに研究開発費を温存できたスバルに完全に「風」が吹いてはいますが・・・。

  いまやグローバル販売の7割をアメリカ市場に依存しているスバル。OEM生産しているトヨタカムリも前倒ししたMC&フェイスリフトが大成功し、2014年5月度の販売で大幅に躍進しなんと約50000台を売り上げました。カムリはバカ売れなのにレガシィB4はさっぱりで、レガシィ全体の8割くらいがアウトバック(クロスオーバー)のシェアになってます。いよいよVWを抜き去りアメリカ市場で絶好調のスバルもブランド全体ではまだまだ45000台/月程度にすぎず、カムリ1車種よりも少ないのが現状です。

  生産能力が限界にきていることもあり、さらに北米に新工場を建設して、低成長の時代に強気なまでの生産力増強に打って出たスバルとしては、日本市場よりも自動車の変化に対して保守的な傾向を見せるアメリカ市場を睨んだFMCと言えるのかもしれません。もちろんアメリカに生産ラインを新設するということは、政治的な意味合いもあって「アメリカの皆さんスバル車をよろしく!」というゴマすりとも言えます。

  そんな中で発売されるのが、誰が見ても「スバルは変える気がない」と読み取れる新型レガシィですが、やはりアメリカ雑誌「Car and Driver」もデザインに関しては「まったく面白みなし!」と切り捨てています。それでも現行レガシィは日本でこそ失速しましたが、アメリカでは大躍進を果たしているので、面白みなしだけどアメリカ人にはウケるスタイルではあるようです。最近好調なフォード・フュージョンだってデザインに関しては似たようなつまらなさを感じます(失礼)。スバルは政治的に暗躍しているので、クルマはやや保守的に仕上げつつも「アメリカ人が好むセダンスタイル」としてそれなりに自信を持っているようです。

  それにしても外見は日産のティアナによく似ていて、バッジを見ないとまず見分けがつかないほどです。ティアナを去年のFMC前に初めて見た時には、何とも言えない失望感がありました。東京MSで大混雑のGT-Rブースのとなりでほとんど相手にされずに新型ティアナ佇んでいたのを思い出します。正直言ってあのときもっと良く見ておけばよかったなと、今になって後悔していたりするのですが・・・。このティアナのデザインはなぜかテーマカラーになっている赤はどうもイマイチで理解できないですが、その一方で黒は全体がシャープに見えてなかなかいい感じです。ただし黒だとなんとなく緑ナンバーが似合いそうなタクシーっぽい雰囲気にはなりますが。

  ティアナやレガシィの予想外に保守的なデザインを見ると、マツダ・アテンザやレクサスISのような「キャッチー」なデザインを施したセダンに対して、日産とスバルはややシニカルな想いすら感じているのか?という疑念が湧きます。「渋く」「地味」に作ってこそ「セダン」であり、プレミアムブランドへ憧れるユーザーが持つバイアスを利用して注目を集めようとする「やり方」はクルマの本質を歪めるし、それに群がる「ミーハー」なユーザーに乗ってほしいとも思わないのかも・・・。少なくとも「ティアナ」はそういうクルマになったと思います。初代や2代目はどこか色気付いていましたが、3代目は「乗ればわかる」といった達観したような趣きが感じられます。

  そしてこのティアナにそっくりのデザインで登場する予定の新型レガシィですが、現行モデルも乗り味の良さには定評があり、「見た目は・・・だけど、乗ってみたらやはりスバルのフラッグシップ」と唸らせられるでしょう。新型もデザイン自体はアメリカを意識した「ジャパニーズ・セダン」の王道スタイルなのでしょうが、日本市場ではマツダ・レクサスの「派手な」デザインと対比されるように、日産・スバルの「芯のある」デザインが作り分けられていて、セダンユーザーにとっては選択肢があることは歓迎すべきことではあります。マツダやレクサスが見落としている大切なものに、日産やスバルのセダンから気がつくことがありそうな予感です。とりあえず日本版の発表が楽しみで仕方がないです。


リンク
最新投稿まとめブログ
  

  

2014年6月27日金曜日

「いつかはクラウン」乗りたいけど・・・フェイスリフト希望(失礼!)

  なんだかんだ言ってもクラウンは最高だ!VWゴルフが「クラウン並みの静音」を謳っているけども、実際のところはだいぶ差がある。Cセグで「クラウンレベル」を達成しているのはこの前MCで大幅改良されたレクサスCT200hだけだ(と思う)。それほどお金をかけないで「いいクルマ」に乗りたいという人には迷わずクラウンを勧めたい。良さそうに見えるマツダ・アテンザや日産・スカイラインよりもさらに高い質感を誇っている。どんなに話題のモデルが登場しても決して「負けないトヨタ」であることは素晴らしい。マツダも日産もスバルも頑張っているけど、「トヨタくん」の優秀さはやはり段違いなんだなとまざまざと見せつけられるモデルがこの「クラウン」ですね。

  クラウンはレクサスが日本に上陸する前までは、BMW5シリーズやメルセデスEクラスに対抗するライバルと見做されていましたが、今ではあまりそういう視点では見れなくなってしまいました。日産フーガという新たなライバルは誕生しましたが、5シリーズやEクラスとはやはりレベルが違い過ぎます。その違いは・・・ちょっと極端かもしれないですが、トランクを開ければ一目瞭然です。クラウンとフーガは何の違和感も感じないですが、5シリーズとEクラスはもう世界観が違い過ぎます。「これが700万円以上するクルマか!」「すげーな!おい!」と驚嘆の声を思わず上げてしまいます。「なんでこのクラスのクルマにグーズネックなんだ?」「ドイツプレミアムだかなんだかしらね〜けど、ユーザーを舐めるのもいい加減にしろ!」

  BMWやメルセデスだと確実に1000万円を超える(日本だけだが・・・)レベルなのが、クラウンのクオリティです。北米では5シリーズもEクラスも450万円くらいで買えますから、オカシイのはドイツ車の日本価格だけなんですが・・・。ちなみにレクサスGSもアメリカでは470万円くらいで買えます。レクサスはドイツブランド本位の価格設定を止めろ!ってことなんですが、逆に北米並みの適正価格で買える高級車がトヨタ・クラウンということです。

  ちょっとややこしい話なんですが、クラウンが使っているシャシーよりも、Eクラスや5シリーズのシャシーの方が限界が高めに設定されているのもまあ事実です。あちらは500psオーバーに耐えられる基本設計がされていますから、その点が気に入っていて5シリーズやEクラスを選ぶというなら理解できなくもないです。でもそのオーバースペックな分だけ、スカイラインのような固い乗り味になってしまいます。日本から一歩も出れない運命のクルマですから、サーキットを走るわけでもないなら、クラウンの上質さをリーズナブルな価格で選ぶのが、もっとも納得できるんじゃないですか?ってことです。

  乗り心地・お買い得感・妥協点の少なさ以外に、さらにクラウンを選ぶ理由として挙げたいのが、内装の充実度じゃないでしょうか。今の社長に交代してからのトヨタ(レクサス)車はエクステリアデザインやコンセプトが話題になっていますが、実際に一番満足する点はドアを開けた時の内装の際立ったセンスの良さです。VWゴルフが内装の質感を上げて登場した際にマツダはアクセラの内装をブラッシュアップして対抗しましたが、トヨタに対しては完全に「白旗」で、アテンザでクラウンを捉えようなんて大それた考えは毛頭ないようです。

  クラウンはショーファーカーとしての役割がありますから、後席の乗員が主役になれるクルマ作りが強く意識されていますが、アテンザはあくまでプライベートカーなので、その立ち位置の差はもはや「セダン」として一括りには出来ないほどの差はあります。さらに細かく分けると、スカイライン、マークX、レクサスISのような「FRプライベート」と、アコード、カムリ、ティアナのような「FFショーファー」、アテンザのような「FFプライベート」、クラウン、フーガ、レクサスLSのような「FRショーファー」に分けられるます。それでもレガシィやレクサスGSのような未分類の迷える子羊もいます。

  これらのジャンルの違うセダンが入り乱れて比較されると、まあ人によっていろいろな結論が出てくるわけですが、「コンセプト」を精査してきちんと比較すれば、現行クラウンは非の打ち所がないくらいに洗練された「日本を代表する素晴らしいラグジュアリーサルーン」です。蛇足かもしれませんが、特にオススメしたいグレードは「ハイブリッド・ロイヤルサルーンG」(本体551万3143円)です。「FRショーファー」というクラウンのコンセプトを最大限に発揮する素晴らしい後席の充実した装備は実に「トヨタらしい」です。


リンク
最新投稿まとめブログ

  

  

2014年6月20日金曜日

マークXの後継セダンは「86」ベースらしい

  惜しまれつつも一昨年(2012年)に生産を終えたマツダの名車RX-8は、スポーツカーとしての専用プラットフォームを持ちつつ、そこから限りなくセダンとしての実用性を追求した「意欲作」でした。開発当時のマツダはアメリカ人社長の指揮のもと一丸となって、再建を目指していましたが、その切り札となったRX-8はいかにもアメリカ人らしい合理的な発想のクルマだったと思います。

  従来の日本は伝統と格式を重んじる国民性で、合理的なイノベーション自体は日本が最も苦手とする分野だと言われています。高度経済成長期における驚異的な経済成長には、もちろん日本企業によるイノベーションがありましたが、これはむしろ例外的な事例であり、太平洋戦争で日本にあった「伝統」や「格式」が破壊され、日本全体がイノベーションを生み出し易い「確変」的な状況になっていたということが、本田宗一郎氏の自伝の中にも力強く記されていました。

  オイルショック、バブル崩壊、リーマンショック。マツダにとっては「伝統」と「格式」が脆くも崩壊する瞬間が過去40年の中で3度ありました。そこで生まれたイノベーションは結果的にマツダをさらに高い地位へと引き上げているので、見事に「ピンチをチャンスに変える」ことに成功しています。そのイノベーションの中で5代目ファミリアが生まれ、RX-8・初代アテンザ・初代アクセラが生まれ、今また初代CX5と3代目アクセラが飛翔しています。でもって経営が安定している時は・・・ビ◯ンテみたいな摩訶不思議なデザインのクルマが出て来ちゃったりするのですが。

  RX-8以外の名車はマツダの系譜として現行モデルの中に生きていますが、日本中を振り向かせたRX-8の「スポーツカーシャシーの4ドア」という画期的なコンセプトは、マツダの「プロパー」として残ることは出来ませんでした。そのアイディアを拾おうとしているのが、「マーケティングの鬼」といわれるトヨタです。クラウンやレクサスISとの区別が曖昧になってしまっているマークXのモデル廃止を受け、その受け皿となるモデルをつくるべく、86をベースとした4ドアセダンの開発が実際に行われているそうです。

  「マーケティングの鬼」トヨタがスポーツカーベースの4ドアセダンにGOサインを出した真意とは何か? 欧州やオセアニア地域における「86」への反響は、発売当初より大きく、スポーツカー専用モデルを3万ユーロ以下で出したトヨタは「唯一無二」の存在だという高い評価を得た事が自信になっているといわれています。そしてメルセデスCLAのような廉価な4ドアクーペが世界の多くの地域で活躍していることから、中国や東南アジアなどの成長市場に投入する「プライベート・スペヤルティカー」として開発するのにタイムリーであることが最大の理由だと思われます。

  輸入車ブランドならば確実に1000万越えするであろう、新型スカイラインHVが450万円で発売されても尚、「高い!」という声があるなど、高級セダンそのもののニーズの狭さが明らかになってきました。日産もスカイラインの下に初代プリメーラのようなお手頃でスタイリッシュなセダンを据えていくなど、将来的なスカイラインやフーガの見込み客を囲い込む方策をとらないことには、高級セダンの売上は維持できないと思われます。同じく新型シャシーを投入して意気込んだGSやISの受注が案外だったレクサスにしても、入門モデルの品薄感でメルセデスに再逆転を許す歯痒い展開です。ブランドの基幹モデル(LS、GS、IS)は非常にレベルが高いのですが、そこへ誘導する入門モデルのCTや新たに投入されるNXではやや役不足な感があります。

  マークXの後継モデルがレクサスから発売されるとなると、それなりに風当たりが強そうで、トヨタとレクサスにそれぞれ用意した、ハリアーとNXのような関係に持っていくのではないかと思われます。いずれにせよトヨタが本気で着手するだけの理由は十分にありそうなモデルなので、多くの人々が満足するようなクルマとなって発売されることを期待して待ちたいと思います。エンジンはNX用の2Lターボになるのでしょうか?


リンク
最新投稿まとめブログ
  

  
  

  

2014年6月13日金曜日

スバル・新型レガシィB4は「世界一の〇〇なセダン」

  「売れ過ぎちゃって困る」とか本気で言ってそうな最近のスバル。アテンザが「世界一美しいセダン」、レクサスISが「ボディ剛性世界一」、アコードが「燃費世界一」、スカイラインが「ベースモデルで世界最速」とこれでもか!と、大暴れしている新型の日本車D/Eセグセダンの流れに乗って「何かやれ!」と言いたい気分ですが、とりあえず新型レガシィB4にはそういう芸は用意されていないようです。まあ「世界一」とかいわれてもだから何?って感じではありますが・・・。

  もはやドイツ車も韓国車もフランス車もアメリカ車も、日本メーカーの凶暴なまでのストイックさに唖然とするしかないわけですが、アテンザ以外の3台がどうしたことか?日本では予想外に評価されていないです。それどころかあちこちから批判すら聞こえてくる始末です。確かに従来の同クラスの日本車セダンと比べて高性能の分だけ、ちょっと価格が高めに設定されています。レクサスISとスカイラインHVは乗り出しで500万円を確実に超えますし、こうなってくるとなかなか安易に検討できる人は多くないでしょうし、「費用対効果」でシビアにクルマの価値を測るとしたら、日本で乗るには「余分な性能」だらけとも言えます。いくらクルマが良くてもこれではとても幸せになれない!と言いたい気持ちも分らなくもないです。

  しかしそこはアテンザも含めて「世界一」のクルマ達ですから、誰でも気軽に購入できる価格に収まるはずもないわけで、その意味では「やり過ぎ」ということになるのでしょうが、これまで散々に「ドイツ車に負けてる!」と叩かれてきたわけですし、メーカーの気持ちも痛いほど良く分りますし、セダン好きとしては可能ならば4台全てを買ってあげたい気分です。作る側も日本で一番優秀な人々がやっているわけですから、批判が来る事もすべて想定内なわけで、誰もが分っていることでしょうが「日本人に乗ってもらおうと思って作っているわけではない!」という本音を隠し持っているはずです。

  今よりも若者の賃金が高く、将来への不安を口にする人も少なかった時代に、171万円でマークⅡが売られていたわけです。そんな「激甘」な時代を過ごした人々から見れば、今の状況はとても受け入れられるものではないでしょうし、新型スカイラインを袋叩きに遭うのは仕方のないことだと思います。だからといって日本人を甘やかす必要もないですし、「世界一」に乗りたい人は仕事を頑張るなり、節約するなりして買えばいいわけで、まあ目くじらを立てるのは野暮だと思います。

  間もなく登場すると言われるスバルB4ですが、先代でやや後手を踏んだデザインを改善した以外はこれといった大きな変化はなさそうです。ボディサイズはライバル車なみに拡大されました。また水平対抗エンジンの特性上、車高が下げられないという弱点を抱えていて1500mmを超えるようで他車と比べてもやや腰高で、伸びやかさに欠けるスタイルになりそうです。それでも先代と比べて全長も伸ばされていますからバランスは確実に良くなっています。

  公開されているフロントフェイスに関しては、先行するレヴォーグがややメルセデスAやCLAに近い「サイバー・デザイン」にまとめられているのに対し、フォーマルサルーンとしての格調を重んじたものになっていて「小型でスポーティ」というブランドイメージから、やや離れた趣があります。それでいてどこかのプレミアムブランドに似るということもなく、スバルのオリジナルな造形に好感が持てます。強いて挙げれば、日本ではあまり馴染みがないですが、GMグループの豪州メーカー・ホールデンが手掛けるコモドアというラージセダンに造形の雰囲気が似ています。

  コモドアは一昨年に日本でも正規代理店が指定され、西日本方面に小さなインポーターができたと聞きましたが、まず走っているのをみたことがないですね。このコモドアはセルシオやレクサスLSの初期形をイメージした和風?なデザインで、なかなか日本人の心に刺さるんですよね。ただしサイズもレクサスLSと同じですが・・・。GMグループはこれをベース車にしてアメリカでは「シボレーSS」を、イギリスでは「ボクスホールVXR8」という400ps超というなんともゴージャスなクルマを作っています。シボレーSSは北米で450万円で買える!ってのはちょっと驚きです。

  「ジャガー」や「ミニ」といった日本人も親しみやすいデザインが特徴の島国イギリスで、セルシオ似のコモドアを改造したVXR8が大成功し、欧州GM(オペル)のスポーツチューンが熟成された成果がGMグループの本国アメリカへと持ち帰られ、そのままシボレーの最上位のスポーティサルーン「SS」として置かれました。そして旧メルセデスEクラスベースの「クライスラー300C SRT-8」とV8エンジンのラージセダンという枠で覇を競うという展開はなかなかスリリングです。「W210」vs「30系」が今も北米で現行モデルで行われていいるわけです(F30はデザインだけですが)。

  ちょっと横道それましたが、要するに新型レガシィB4はもしかしたら、日本車ファンの心の奥底に眠っているセルシオや、まだまだデザインが上品な時代のクラウンを連想させる、なんとも「古典的」でありながら「ブリリアント」なデザインのセダンとして、予想外に愛されるのではないか?と思うわけです。先代と同じターボなのか?それともフラット6が復活するのか?それともフラット6ターボという「怒濤の展開」なのか?といろいろ期待できる部分もあるのですが、この落ち着いたデザインは最近の「セダン祭り」でどこかに忘れてしまっていた、「日本車セダンのイディア」を思い出させてくれる重要な一台になりそうです。

リンク
最新投稿まとめブログ
 

2014年5月21日水曜日

セダンよりもスポーツカーを買え!という圧迫感がちょっとうっとおしい・・・

  クルマ好きたるもの、幾多の車種を吟味して自分自信を最も良く「投影」できるものを選ぶべきだと信じてきましたが、新規車種で発売されるのは高齢者向けのスポーツカーばかりですね。トヨタ86、ジャガーFタイプ、プジョーRCZ-R、VWゴルフR・・・そして今度はアウディTT。どれもこれも引退世代が楽しんで乗るためのクルマだなと思います。

  ホンダCR-Zという数年前に話題になったスポーツカーを例にとると解りやすいのですが、高齢者向けのクルマに見られる特徴として、デザインの幾つかの部分に「隙」が目に付く点が挙げられます。上記の車種もぐるりと360度見渡すと「ここがちょっと気に入らないな」というところがあります。価格こそバラバラですけどもそれぞれ300万円、600万円、1000万円といったそれなりの価格が付いたクルマですから、もっと頑張れ!なんて上から目線な感想すら浮かんできます(アウディTTはこれには当てはまらないかも)。

  世界の製造業の頂点といえる巨大自動車メーカーがなぜ「もっと頑張れ!」と思われるようなデザインのクルマを発売するのか? 私のようなド素人が感じるくらいですから、たくさんの担当者がいて10人を超える執行役員が査定すれば、当然に同じ感想を持つ人がいるはずです。それでもスポーツカーですからそれほど売れないことを覚悟でなぜ製品化に漕ぎ着けるのか? せっかくのスポーツカーなのだからもっと完璧を目指せばいいのに・・・。

  ちょっとバカバカしい話かもしれませんが、これほどまでにエコが叫ばれている現代に敢えてスポーツカーを作るという行為そのものが、極めてニッチなビジネスであり、最初からスポーツカー黄金期のノスタルジーに浸る引退世代をターゲットにマーケティングが行われているのは間違いないです。そして引退世代にしても大きく分けてお金を「持っている派」と「持っていない派」の2つに分かれるなかで、当然ながら「持っている派」をスキャニングして製品企画が進められるでしょう。

  それでは「持っている派」というのはどういう人々なのか?一般的に現役時代の40年余りを真面目に仕事に捧げてきた人々だと思うのです。バブルの狂乱に踊らされて高級輸入車を乗り継いだりなどせずに、本田静六を読んで清廉な生活を楽しみつつ蓄財に努めた人々です。そういう層というのはマツダRX-7FD3Sのような全く隙の無いデザインのクルマが必ずしも好きではないようです。むしろちょっと「隙」がある方が可愛げがあっていい。これまで高い人間力で長い人生を生き抜いてくると、人やモノの見方は洗練されてくるはずです。そういう人々の前では、誰にでも良さが解る最近のマツダのようなデザインは大して意味を成さないのかもしれません。

  まあそれはさておき、自動車雑誌を開けると最初から最後まで全長4400mm程度のスポーツカーやスポーティな輸入車がずらりと並んでいます。もはや欧州では全長4800mmサイズのプライベートカーなんて、BMW6やマセラティ・グラントゥーリズモのような1000万円を軽く超えていくようなクルマしかないみたいなので、北米価格(例えばBMW6が約750万円)並みに日本価格も値下げしてくれないと全く商売にならなくなっているようです。

  なんとか手が届きそうな1000万円以下のクルマは判を押したように「小型(スモールカー)」ばかり・・・。「BMW M235i」「メルセデスA45AMG」「アウディS3」「ダイハツコペン」「ホンダS660」それぞれに個性があるのでしょうけど、資金計画を立てて買うぞ!という気にさせてはくれません。5年とか10年とか乗り続ける自信がどうしても持てないです。「プジョ−RCZ-R」なんていくらゴリ押ししてもそのジャンルはご覧のように「大渋滞」ですから、よっぽどの変わり者くらいしか買わないでしょう。それならばいっそのこと「プジョー508-R」なるモデルを500万円台で出したらどうですか?これだったら現役世代も10年乗れそうな気分になるのですけど・・・。


リンク
最新投稿まとめブログ



2014年4月16日水曜日

新型レガシィB4 にサプライズの予感が!?

  Dセグセダンの売り方(作り方)がだいぶ変わってきたように感じます。どのメーカーも真剣そのもので、過剰品質による過当競争が始まってるのではないかと思わず心配してしまうほど。何が過剰なのかというと、わざわざ新型シャシーを投入した「レクサスIS」にパワーユニットや駆動方式を全面的に改めた「スカイライン」、そしてとうとう前後輪ともにマルチリンクという豪華仕様になってハンドリングと乗り心地が急激に良くなっているらしい「Cクラス」。なぜ世界的にそれほど売れるわけではないDセグセダンにここまで開発資源を投入するのか?それほど爆発的に伸びるほど安い価格帯でもないけど・・・。

  さらにホンダ「アコードHV」もマツダ「アテンザ」も他のブランドには無い独特の魅力(優良燃費HVやクリーンディーゼル)を強くアピールして独自の世界感を演出しています。一体いつからDセグはこんなに「高性能」なクルマばかりになったのか? 一応いろいろ調べてみると、先駆けとなったのは2011年の後半から2012年初頭にかけて登場した「2台」じゃないかという結論になりました。

  1台は「トヨタ・カムリHV」。これまで燃費よりも乗り味をまず追求する必要があったDセグに、フルHVでリッター20kmを実現する?みたいな触れ込みで登場。しかもHVの難点と思われていた気持ちのよい加速性能も余裕たっぷりの上質な出力でHVの常識を打ち破って、トヨタも予想しなかったスマッシュヒットを記録。そしてもう1台は「BMW320d」。いよいよ欧州の主流のパワートレインであるディーゼルがプレミアムブランドで登場!「BMWのブランド力」「ディーゼルの意外なスポーツ性」「経済性(燃費&抑えた価格)」が呼び水となり、気がつけばF30型3シリーズの半分以上が「320d」だったとか。

  さてスバルとしてはこの大きく変わった市場環境とライバルについてを歓迎しているのか? そしていよいよ発表されるレガシィB4には一体どういった「工夫」が盛り込まれるのでしょうか? スバルがすでに量販モデルを発表しているレヴォーグは、Cセグ車をベースにしているけど、価格帯は完全にDセグ。そしてレヴォーグの最大のアピールポイントはスポーツモデル「WRX」と基本設計が同じという点で、ファンのみならず高性能ワゴンを求める層にとって従来の「レガシィ"GT"」とはひと味違う納得の1台だと思います。

  レヴォーグがかなり「前衛的」な設計だったので、セダンモデルとなるレガシィB4は比較的「穏やか」になるという見方もありますが、ここはDセグの「激しい潮流」に則ってレヴォーグのようにファンを驚かせる「グレード」を用意するのが、スバルというメーカーのポリシーか。特に追加的な開発を要さなくても、北米向けのボクサー6気筒ガソリンを日本でもB4で復活させることは可能です。水平対抗6気筒は「静音」「制振」において設計上はV型6気筒よりもアドバンテージがあると言われています。

  メルセデスもV6エンジンへの限界を感じたようで、次期Eクラスから直6エンジンへの回帰が行われると噂されています。スバルとしては直6には敵わないまでも特異な設計で、「高級車のパワーユニット」として十分にアピールできる「ボクサー6」は、さらなる高級サルーンへと踏み込んだ作りになる新型レガシィのコンセプトにも一致します。

  スバルにはまだまだ隠し球があって、欧州で密かに発売している「水平対抗ディーゼル」&CVTというユニットを日本の環境基準に適合させるべく改良が進められています。さて突如巻き起こったDセグの「高性能合戦」。すでに全グレードAWDにするなど、独特の設計を盛り込んできたレガシィにとっては「望むところだ!」と気合いが入る展開かもしれません。とりあえず楽しみにFMCの発表を待ちたいと思います。


リンク
最新投稿まとめブログ

2014年4月9日水曜日

アテンザの好きな点・嫌いな点 

  マツダ・アテンザは2012年に3代目が登場し、そのデザインで世間の注目を集めました。初代がデビューした2002年当時は、マツダにはさらに上のグレードのセダン(ミレーニア)があったので、中型のスポーツセダンとしてアクティブなユーザーに親しんでもらうモデルでしたが、2代目からはマツダの最上級モデルとなったため、スポーティさは次第に薄まり、高級感を演出するコンセプトへと変化してきました。

  初代と3代目を見比べると、10年間でここまで変わるものか?というほどにマツダが気合を入れて作りこんでいる様子が分ります。もちろんそれはマツダが置かれていた特殊な環境によるものでして、端的に言えば中型セダンに最大限に注力できるメーカーが世界を見渡してもマツダとスバルくらいなものだったからです。欧州のVWやプジョーなどは小型のクルマに主眼を置いていますが、マツダやスバルの場合は小型車技術が発達した日本での成長が見込めないために、「中型車主体」という稀な戦略を採りました。

  アテンザやレガシィと同クラスのセダンは、トヨタカムリ、日産ティアナ、ホンダアコードでは北米向けの汎用型セダンとして、サイズから乗り味(アクセル、ブレーキ)から全てアメリカ向けの「おおらか」な設計がされています。クイックなハンドリングではなくバスを運転している感覚こそが高級感の演出というアメリカ人的解釈がよく反映されています。その中で欧州向けのクイックなハンドリングのアテンザは独自のポジションを築きました。

  一方、メルセデス、BMW、アウディ、レクサスといったプレミアムブランドでは、アテンザクラスのクルマはあくまで入門車扱いであり、メーカーからは意図的に機能を抑えた設計がされていたために、マツダの貧弱な経営基盤でも十分に対抗できるクルマを作ることができたようです。最近ではレクサスやメルセデスでDセグセダンの性能をかなり引き上げる動きが出て来たので、BMWやアウディにもこれが波及するでしょうから、マツダとしては正念場を迎えることになりそうです。

  迷走の2000年代を過ごしたと言われるBMWの「3シリーズ」と「アテンザ」を比較すると、「E46」をコピーして誕生した「初代GG」の段階ではクルマの雰囲気はとても良く似ています。しかし「E90」に比べてサルーンとしての快適性を主張した「2代目GH」は、いち早く現在の欧州のトレンドになった「4ドアクーペ」調の空力追求型へと踏み出し静音性・快適性をアピールするようになりました。「F30」が完全に欧州のトレンドを掴み損ねている中で、「3代目GJ」はサイズを1クラス上の5シリーズサイズまで拡大し、停滞気味の欧州D/Eセグの顧客に対し魅力あるクリーンディーゼルで訴求しました。

  何がいいたいかというと、「非プレミアムブランド」としてのフットワークの良さをフル活用して、世界的なブランドであるメルセデスやBMWに揺さぶりを掛けることに成功しつつあることが素晴らしい! もちろんマツダの儲けなどメルセデスやBMWの比べれば大したことはないのですが、「非プレミアム」の中堅メーカーがグローバルで生き残っていることがすでに「大成功」だと言えます。

  そしてそのアクティブな姿勢がレクサスやメルセデスに危機感を抱かせ、実際にアテンザと同クラスのクルマの進歩は目覚ましいものがあります。VWがCセグでどんなにいいクルマを作ってもレクサスやメルセデスにとっては痛くも痒くもないわけですが、アテンザだけはどうしても放置できないというわけです。これってとても「天晴れな」ことじゃないですか!

  ただアテンザが怒濤のように3代目まで突き進んでみると、スポーツセダンの頃を愛していたユーザーにとっては一抹の寂しさがあります。大きく変化するアテンザに対し、プレミアムブランドとして急激な変化を避けてきたBMWのラインナップに、以前のアテンザの姿を見てしまうことも・・・。マツダはそろそろ真剣に「スポーツセダン・アテンザ」の復刻を考えてほしいなと思います。



  ↓このクルマを見かけると、とっても羨ましいなと思うこの頃です・・・。

「最新投稿まとめブログ」へのリンク

2014年3月26日水曜日

各メーカーのセダンが抱える課題はとても「深い」

  セダンは10年以上に渡って「不人気」と言われてきました。そんな中でも着実にヒットをとばしたクルマ(セダン)もありますし、一言で「セダン=不人気」と括るのはちょっと納得いかない気分もします。この10年あまりでクルマの種類は着実に増えていて、最近では「ワゴンとミニバン」の境目や「SUVとクロスオーバーとミニバン」の違いも不明確だったりしますが、何だかんだ言っても「一人で乗るならスポーツカー」「大切な人を乗せるならセダン」という個人的な信念を変えるような新しいクルマはまだまだ出て来ていません。つまり「スポーツカーより楽しいクルマ」と「セダンより安全なクルマ」はまだ無いわけです。

  スバルの「アイサイト革命」を皮切りに、自動車の安全装備の有無が販売台数を大きく左右することが明らかになりました。確かに自動ブレーキは教習所で習うところの「空走距離」を短くできる利点がありますが、そもそも自動車の制動距離はクルマの性能によってかなり差があります。大体トップレベルのクルマで100km/h走行時からのフルブレーキングで40m程度の制動距離を要します。

  ブレーキングを猛プッシュでアピールするメーカーの制動距離は意外と長めだったりして、上級スポーツモデルには「ブレンボ」製ブレーキを付けるスバルは一般車のブレーキの性能は低いです。AWD車が中心のスバルはもともと制動距離は長めで、実際にマツダとスバルの看板セダンの制動距離を比べると、アテンザの方が2m近くも短いわけです。スバル車の保険料率は他社と比べて抜きん出て高いという「都市伝説」が広まっていますが、実際にスバルも販売面への深刻な影響を検討した結果、安全面を大幅にアピールする「アイサイト」の導入に踏み切ったようです。

  本来は安全なはずの「セダン」は、近年では重量の増加が進み、加速とブレーキングに大きな影響が出始めています。もちろんミニバンやSUVはもっと重くて重心も高いのでさらに危険なのはいうまでもないわけですが・・・。セダンは安全性さえ担保しておけば良いのに、下手に悪趣味な「高級化」「快適化」に走った結果、いまでは多くの中型以上のセダンはレザー&電動シートが当たり前。バッテリーもどんどん大型化し、増える電装品のヘビーユーズに耐えています。

  レザーシートを日本で使うとなるとエアコンの強化は必須。ひと昔前のドイツ車がすぐエアコンが壊れるのは日本の過酷な夏での使用環境をまったく想定できていなかったからだそうです。さらに「アイサイト」以降はほぼ全てのメーカーが各種安全装備のセンサーを装備するようになりました。さらに今ではFR車も電動ステアリングが当たり前になり、実はこれが一番電気を使うようです。トヨタ・日産・ホンダがセダンのHV化を強烈に進める背景には「燃費」以上に高級車の「電力不足」が深刻だからなんだとか・・・。HV化すれば通常の12Vではなくて、48Vで電装品が動かせるので、高級車の設備をそつなく向上させるには都合がいい。HV化が遅れているマツダも「キャパシター」という回生ブレーキシステムを使うようになりました。

  結果的にクルマの重量は増え続ける一方で、加速・制動を一定基準以上で行うとなるとクルマの設計としては結構いっぱいいっぱいになってしまって、結局従来の軽量だったクルマよりも安全なのかどうかは正直微妙なんですよね。センサーやら自動ブレーキやらで確実に減らせるタイプの事故なんて全体からみれば僅かな割合に過ぎません。安全装備が充実したからといっても衝突安全基準や制動力が低下してしまっていては本末転倒なんですが、重量増が目立つ輸入車セダンの中にはかつてよりも大幅のこの2つの性能を低下させているブランドも見られるのです。

  日本車・輸入車問わず、新型セダンはその性能(特に安全面)に疑問?というのが多くなってきました。その点をしっかり見極めて命を預けるクルマを選びたいものです。



 ↓なんで赤なんだろう?なんか違う気がする。
  


「最新投稿まとめブログ」へのリンク

2014年3月21日金曜日

スバルとマツダはどっちが伸びるのか?

  「どっちも伸びない」・・・終わり。これが今の率直な感想ですね。もちろん両者ともに良い点はいくつもあるのですが、どうも「目指すべき地点」や「理想とするクルマ像」を見失っているように感じます。ブランドとして「細々した」良い点といくつも積み上げている印象こそありますが、その間にレクサスや日産は絶対的に「大きな」良い点を加えていきました。この差は歴然たるもので、スバルやマツダの開発者には「虚無感」すら漂っているのではと思うのです。

  何のことを言っているかというと、マツダとスバルのフラッグシップであるアテンザ、レガシィと同セグメントに当たる「レクサスIS」「インフィニティQ50」の完成度が高すぎて、マツダやスバルでは到底に追いつけないレベルになってしまっていることです。これほどの実力の違いを見せつけられてしまっては苦しいです。高級車路線を歩み始めた新設計のアテンザ、レガシィがこれほど早く窮地に陥る(レガシィはまだ発売もしてないが)とは予想していなかったでしょう。

  初代・二代目と比べてクルマの完成度がむしろ下がったのではないかと思えるアテンザ。そして2008年に登場したレガシィのコンプリートカー「S402」から比較して、まったく実力を延ばせていないレガシィ。メーカーの経営難からコスト削減とは言わないまでも、投資する部分を絞ってつくられたこの2台のFMCは大きな進化を伴っていません。それに対しD/Eセグの世界最高水準を現実的に狙っている「レクサスIS」と「インフィニティQ50」は異次元の変化と言えるFMCを行い、完全に世界の中でもこの2台が抜け出した恰好になりました。

  もしかしたら「アテンザ」も「レガシィ」も今回で最後になるのでは?という予感すらします。トヨタが次期カムリ(マークXと統合モデルという噂)を投入すれば、北米でOEMを請け負うスバルにとって、自前のクルマを作る意義はほとんどなくなります。むしろ少ない経営資源をインプレッサに全力投入して、世界でもっともボリュームがあると言われるCセグ(トヨタも日産もそこまで力が入っていない)で頂点を目指すことが生き残りへの現実的な選択肢になるかもしれません。

  マツダにしても北米市場でアテンザが期待通りに売れないならば、次はもう目指す市場がなくなるので、スバルと同じようにCセグのアクセラやBセグのデミオに全力投球する方針になるでしょう。すでにそのシナリオはマツダの内部にはあるようで、今回からアテンザはアクセラ・CX-5と同じプラットフォームに格下げになりました。先代までは「IS」や「スカイライン」と同じ豪華なサスペンションを使っていましたが、新型ではレガシィやカムリと同じ形式のものになっています。

  レガシィもアテンザも居ない5年後の日本市場・・・。レクサス&インフィニティか?軽自動車(ホンダ)か?の「究極の二択」とまではならないでしょうけど、インプレッサやアクセラで我慢しなければならなくなるのかと考えると気が重くなりますね。


「最新投稿まとめブログ」へのリンク


2014年3月7日金曜日

新型スカイラインが某雑誌から大バッシング! オイオイ・・・。

  今月号の某雑誌は、現在絶好調の日本の自動車メーカーを挑発する「愉快犯」としか思えない内容で思わず唖然としました。普段から上から目線で日本車を扱き下ろすのが定番の雑誌なんですが、今月号もオデッセイを名物「老害」コーナー・喜怒哀楽でとりあえずフルボッコにして怪気炎を上げる還暦くらいのオッサンジャーナリスト達。彼らが言っていることが全く共感できないんですよ。

  「このクルマを買っても幸せになれるのか皆目検討がつかない」とか言っちゃってましが、ある程度年齢が逝ってしまった「老害」ジャーナリストなんて、ポルシェかAMGくらいじゃないと何とも思わないくらい頭カチカチなんじゃないの? 「幸せになれる」とか偽善者ぶってんじゃねーぞ! アル=ヴェルは評価しているくせに、オデッセイだけは車幅が限界超えてるっていう結論はおかしくないですか? いつもこんな矛盾極まりない結論の記事になんで金を払わなきゃいけないの?って思うのですが590円なら許してやるかって気になります。安すぎるのが問題な気もするんですよね・・・。

  300円台のコンビニで売ってる雑誌はもはや空想の連発なので、読む価値もないですが、この590円の雑誌もほとんど同類ですね。今月号の最も下劣な記事は、どこぞのSNSから拾ってきたアンケート結果を元に新型スカイラインを評するもの。アンケートの母体の約7割が現役のスカG乗りなので、内容は想像通りの「便所の落書き」状態です。アンケートというよりも新型スカイラインへの悪口を言わせるために召喚された精鋭。今さら直6だのV6だのは不毛すぎで12年前に終わらせとく議論を蒸し返して何が楽しいのか?

  いちいち律儀に内容を読んでやると・・・あれれ。「V37の嫌いなところは何ですか?」の質問に対しての答えがどれもズレてる。「車重が重いこと」重いのが嫌ならなんでスカGなんて乗ってんの? 「クルマの個性がない」直6ターボなんて当時はありふれた存在だったクルマのはず、V37は現状ではオンリーワンなハイテク装備なのだからどちらがキャラが立っているかは自明です。デザインだけで判断してるようですが・・・。「変人あつかいされる」「バカにされる」大変失礼だがスカG乗りの方々は自分達が街中でどう思われているかさっぱり分かってないようだ。「ターボがない」HVはターボになるという発想がないのか?

  もちろん「電子制御が多すぎる」みたいなまともな意見もあったけど、ほとんどが「だからどうした?」レベルの的外れなものばかり。自動車雑誌ならばそれらの意見に適切な解説を付けてもいいレベルだと思うのですが・・・。そもそも「価格が高い」ってどう考えても、このスペックで450万円は日産としては出血大サービスの価格といってもいいくらいじゃないかと思う。クラウンHVは現実的な価格を追求するためにスペックを下げたけど、日産はその逆の道を行っただけの話。そもそもこの日産のプライドの高さゆえの決断がすべての誤解を生んでいるという意見もあるのだけど・・・。やり過ぎと言われてしまっては仕方ないことですが、そういう意見はとりあえず無かったです。


「最新投稿まとめブログ」へのリンク


  

2014年2月26日水曜日

日本車メーカーは性格が悪くないですか?

  日本メーカーの開発者というのはよっぽどストレスが溜まる仕事のようですね。直接会ってあれこれ聞いたわけではないのですけど、いろいろと考えていることがえげつないと思うことがあります。特に日産とスバルは自分達の技術への絶対的な自信がみなぎっているようで、他のメーカーへの敬意に欠けているように感じるのですよね。とくにトヨタ車への蔑視的な感情を「間接的な表現」で込めているのをよく感じます。まあ私の邪推というケースもあるでしょうけど。

  ただスバルや日産にみられるクルマの作り方は「絶対的」自信とは裏腹に、常に「相対的」優位に固執してるだけじゃないかと思うのです。国内外のメーカーを見渡してもスバルや日産はクルマ作りへの執念は他を完全に凌駕しています。別にGT-RだからWRX STIだからというのではなくて、例えばセレナのような完全なるファミリーカーでさえ凄いんです。最終的にステップワゴンやノア/ヴォクシーを退けてしまうだけ「相対的」優位を持ってるんですよね。まあ良く走るそうですよ。

  最近では日産もスバルも完全にグローバルがメインになっているので、国内のライバルはとりあえず無視で、海外メーカーに対してその毒牙を向けています。ルノー日産は中国や北米というよりは不況の欧州でかなり健闘しています。イギリスやフランスそして周辺の欧州諸国では軒並みトップシェアで、フランス車にとっては鬼門のドイツでもオペルやBMWを超えるか?というほどの伸びを見せています。フランスの国営企業と言ってもいいルノーが日産と合体してドイツで大暴れというフランスの国威発動的なシナリオが20年前に描かれていたのかもしれませんが、その通りの展開になっています。第三次世界大戦?

  クルマ好きのドイツ人を納得させる日産のやたらとスポーティと評判な1.2Lターボがその原動力。VW、オペル、PSAの1.2Lターボとの違いを見せつけ、フォードの1.1Lエコブーストの好敵手として高い評価を得ているようです。欧州版のジュークやデュアリスもこのエンジンで走っています。そして新たにVWのラス=ボスといえるゴルフを狙ってこのエンジンでCセグハッチバックの投入が発表されてます(アルメーラ)。

  ただでさえ縮小が止まらない欧州市場。ドイツですら10年で新車販売が4割減っている危機的状況なのに、フランス国営企業を隠れ蓑に人の迷惑も考えずに大暴れする日産。この人達にとってはこの状況こそが最高に「燃える」のでしょうか? 結果的にVWに大打撃を与え、仇敵トヨタの世界一をアシストすることになっている皮肉な状況ですが・・・。日産が暗躍してトヨタが世界一になっても、一般の人は「トヨタが凄いな」「それにくらべて日産は・・・」なんてイメージなんですよね。

  トヨタグループ入りしたスバルはいよいよ日本最強の高性能車メーカーとして、新たな門出を迎えましたが、まだなにもしてない段階なのに日本と北米で大ブレークしてしまいました。トヨタと一緒に86作りましたけど、世界的にはトヨタ&サイオンのクルマとして知られてるので、実質的に何もしてません。日本では絶不調だった現行レガシィB4がライバルのFMC&値上げにより割安感から人気が再燃。まさに「塞翁が馬」といった感じです。

  スバルの新しいターゲットはどうやらドイツプレミアム御三家。国内向けに作ったレヴォーグに積まれているエンジンが1.6Lと2.0Lのターボの2種類で、どちらにも「殺意」がみなぎっています・・・「BMWとメルセデスを獲る」。大きな自動車グループに属さないBMWとメルセデスはかなり際どいM&Aや技術提携を繰り返してそのハンデを補ってきました。クライスラーとギクシャクした関係だったり、日本国内で問題を起こして弱っていた三菱を喰ったり、英ローバーを買収&解体したり、となかなかえげつないマネーゲームを得意とするドイツメーカー(VWも含む)。

  かつてともにAWDターボスポーツで競い合ったライバルの三菱を某ドイツメーカーにつぶされて、いよいよスバルの義侠心に火が付いたのか? そして「復讐レヴォーグ」が完成しましたが、その出来は欧州車としては超一流のレベルにあると思います。欧州でブレイクスルーを起こしたオペル・インシグニアをあらゆる面で上回る超絶的なポテンシャルを感じます。それなのに「国内専用」とは・・・一体なぜ? 当然のように欧州と北米のスバル販売会社から導入の催促が来ているそうですが・・・。

  レヴォーグを初めて見た時に、ボディカラーのせいもあったでしょうが、どこか「冷徹」な印象を受けたんですよね。とくにデザインで媚びようとしていない。なのにスバルの力の入れようは不自然すぎるほどでした。このクルマにはどんな隠し玉があるのかと、多くの人はあれこれ想像したと思いますけど、何のことはない「アルマゲドン」なんですね。日本からBMWとメルセデスの4気筒を完全に「駆逐」する!という壮大なストーリーの幕開けというならば、スバルがいろいろ勿体ぶった大仕掛けをするのもよく分かります。ドイツ車の「大量虐殺」なんて・・・どこかスバルには「犯罪者臭」がするんですよね。失礼!



「最新投稿まとめブログ」へのリンク

  

  

2014年2月19日水曜日

新型スカイラインの登場で日本車は柱を失った!?

  日産がいよいよスカイラインのFMCを日本でも行うのですが、新型モデルは従来のV36の2.5Lモデルと並行で販売され、その名も「スカイラインハイブリッド」。雑誌によっては車名が「NEWスカイライン」になるらしい。せっかくの技術革新満載の1台なのだから、とびきりの名称でも考えて商標登録してくると思いきや、なんとも投げやり感が漂う平凡な名称には少々がっかりしました。

  日産のサイトにはさぞかしド派手に演出されているだろうと思って覗いたのですが、最初に出て来るのがなんとデイズ・ルークス。軽自動車の商戦は税金や消費税の問題でやや複雑な情勢なので急を要するのはよくわかるが、軽自動車の後からスカイラインが登場しても全く高級車としての凄さが伝わってきません。「日本のプレミアムをおどろかそうか」という今回の宣伝文句は実に「当意即妙」だと思うのですが、まったく目を惹かない真横からのシルエット写真に添付されていると、とても「おどろかす」ような気合はみられません。

  ここにきて日産もホンダもいろいろと問題に直面しているようですが、レクサスというプレミアムブランドの分離はとても重要なことだったのがわかります。アキュラは過去に日本での展開を本格的に検討したようですが、失礼ですが日本のどこに旗艦店を作ろうがアキュラやインフィニティの売上では到底、販売店としての一人立ちは無理に思えます。赤坂や世田谷にショールームを作っても普通にプレミアムセダンやプレミアムSUVだけを売るのではまったく見通しが立ちません。唯一これらの店にお客が来るとするならば、GT-RやNSXの後継車をこれらのブランドから発売するくらいの話題性が必要です。

  軽自動車が並ぶ販売店に、ベースグレードでも500万円近くするクルマを買うという人が入ってくるでしょうか? 確かに入りやすいという人もいるかもしれませんが、同時に入りにくいもしくは絶対に行きたくないという人も同じくらいいるでしょう。なにせ日本の消費を担っている人々の多くは「輸入車じゃなければクルマじゃない」と思っているような人々も多いわけです。日産はGT-Rの発売時にハイパフォーマンスセンターを設置しましたが、これに指定されているからといって、中型モデル以上の高級車専門にシフトしたディーラーというわけではありません。外観上も一般のディーラーと全くかわりません。店先に100万円台のメルセデスやBMWを並べた中古車屋のほうが遥かに高級に見えるくらいです。

  日産のディーラーへの苦言が続いていまいましたが、これまでのスカイラインのグローバルモデルが全てハイブリッドに置き換わったというFMCにもとても残念な思いがします。V36スカイラインの3.7Lモデルは長らく日本の中型セダンのボスキャラとして君臨してきました。BMW3やメルセデスCは日本で人気を博していますが、この2台をよりも日本車の方が優れていると証明できる、もっとも分かりやすい例がスカイラインでした。6気筒NAとしては世界最強を誇るVQ37エンジン。高性能なサスペンションと4WSによるハンドリング。ドイツ車の全てに打ち勝つ車体剛性。どれをとっても超一級品でしかも300万円台で買えるという決定版がこのクルマでした。

  もちろん北米価格はBMW3<メルセデスC<スカイラインという正しいクルマの性能順になっていますが、日本価格ではスカイライン3.7LがBMW3やメルセデスCのどのグレードよりも安いのです。クルマ好きならば3やCを買うくらいならスカイラインだろ!という当然の思考が働いたわけです。しかしこの決定版のグレードが廃止になりました。レクサスIS350では3やCの価格を上回ってしまいます。今この瞬間に国産車セダンは絶対的な存在が空位になってしまいました。日産にはもっとこのクルマにポリシーを持って頑張ってほしかったです。確かにまだスカイラインクーペが残されていますけども・・・。


「歴代投稿まとめブログ」へのリンク




 

2014年2月14日金曜日

テスラみたいな高級車を日産はなぜ作らないの?

  テスラXという7人乗りクロスオーバーEVがアメリカで公開されました。アメリカンな王道SUVなのですが、見た目はまったくゴツくなく、シトロエンDS5のようなボディの大きさにも関わらず隙がない見事なデザインには驚かされました。華やかなショーのようなワールドプレミアで徹底的にアピールされていたのが、EVとしての環境性能ではなく、リチウムイオン電池を山ほど積んでいるにも関わらず、パッケージに優れる日本のSUVを上回るかのような、人員と荷物の積載量。「アップル降臨」以降のアメリカの工業デザインは確実に異次元のレベルですね・・・。

  最近では復活したGMの急先鋒としてキャデラックに装備されるインターフェイスがもの凄いレベルになっていて、車線から逸脱すると日本車みたいにピーピー鳴るのではなく、運転席のシートが震える装置が付いているのだとか・・・。峠道でセンターラインに乗るとタイヤが震える仕組みになってたりしますが、あの振動による警告は五感をうまく分散する人間工学に叶ったナイスなものだと思うので、それをクルマの装備に取込んでしまうアメリカ車は日本車やドイツ車よりもある意味で進んでいます。

  EV、FCV、フルHVの次世代動力ユニットの研究で世界をリードしている日本メーカー。プリウス発売後の10年間で世界生産を500万台から2倍の1000万台へと成長させたトヨタは大成功を収めましたが、EVを先行させた三菱のiミーブや日産のリーフを見ると、果たしてこの両社はせっかくの研究開発を自社の発展に役立てようという計画性がまったくないのでは?という気がしてしまいます。わざと変なデザインに仕立てて、利幅の大きいガソリン車のシェアが大きく減らないようにしたとしか思えないです。そりゃ赤字覚悟のリーフよりも、タイで組み立てた利益率抜群のマーチを売った方が儲かるのでしょうけど、そんな消極的な姿勢なら最初から巨額の開発費を投入してまでEVを作る必要があったのか?

  それに引きかえ新興EVメーカーのテスラは、ひたすらに売れるEVを作るだけですから、最初から「テスラ・ロードスター」をぶち込んで話題性で勝負してくるわけです。そして主力セダンの「テスラモデルS」は最初からメルセデスの最上級を狙い撃ちしたかのような高級感が明らかにコンセプトの柱です。テスラモデルSの子供2人分を後ろ向きに座らせるという斬新なシート設計の7人乗り。もしかしたら何らかの制約があったのかもしれませんが、日本メーカーが15年前にセダン派生の5ドアハッチバックでこのスタイルと取り入れていたら、セダンの不人気にも一定の歯止めがかかったんじゃないかという気が・・・。

  今のところテスラは800万円前後の高額モデルのみとなっていますが、今後は300万円台のモデルをセダンとSUVに投入すると発表されています。高級モデルでブランドイメージを築いてから、販売競争力のある廉価モデルを世界の市場に一気に投入するというテスラの野望が成功するかはわかりませんが、発売されている製品の完成度を見ると、アップルを上回る勢いで日本中を駆け巡るかもしれません。テスラはトヨタと提携していますし、テスラ車には日本の部品メーカーもたくさん噛んでいるので、日本の工業にはそれほど影響はないかもしれませんが、自動車メーカーが家電メーカーのような苦境に立たされる可能性はあります。


「最新投稿まとめブログ」へのリンク


2014年1月28日火曜日

プレミオでドライブ。それにしてもトヨタ車は酷い。

  今週は彼女が忙しくてドライブに付き合ってもらえず、実家の家族の鎌倉ドライブに付き添ってきました。妹が運転するプレミオは初めて見た感じではトヨタらしいパッケージングの良さで5ナンバーとは思えない立派なイメージでしたが、実際に小一時間乗ってみるといろいろと難点に気がついてしまいます。

  トヨタは海外輸出モデルに関しては、しっかり欧州車の味付けを行っており、現在も輸入が継続されているアベンシスワゴンは固めた足周りはトヨタの国内モデルとはだいぶ違うのだとか。しかし車高があるせいかロールが大きいという批判もあります。そしてこのプレミオは柔らかい足周りで大きなロール・・・これは酔いそう。しかも直線でも左右にフラフラと共鳴するほどのサスの柔らかさはもはや軽自動車のようです。まだヴィッツの方がフラットに曲る気がするほど・・・。

  ただし高速道路を走ると意外にどっしりとします。なんとも不思議な仕組みで直進安定性が担保されています。シャシー性能に余裕があるので、電動パワステが重くなる速度帯では予想以上に高性能でしっとりと粘りを見せるようです。まだまだ伸び代がありそうなので、トヨタがその気になればプリメーラ的なクルマになるのかもしれませんが・・・。しかし一般道を走る速度(50km/h程度)での曖昧な乗り味(手応えが無く怖い)には納得できないです。対照的にドイツ車もその辺の速度では、ダンパーが十分に機能しないなど弱点を持っているので、一方的にトヨタ車を酷評するのはちょっと悪い気もしますが・・・。

  さてこのプレミオの最大の欠点は、意図的にスポイルされたシャシーの性能でも足回りの貧弱さでもなく、「車内」レイアウトにある気がします。マツダ車との大きな違いとして大いに不満なのはシート位置を下げられないことです。シートの高さが5cmも違えば操縦するクルマに感じる安定感は雲泥の差が出てきます。よく「お尻やペダルからのダイレクトな接地感」みたいな表現を使うBMW乗りの方がいますけど、トヨタのこういう設計のクルマと比べれば、そう表現したくなる気持ちもまあよく分かりますね。

  そしてなにより最悪なのがトヨタ純正ナビの音質の悪さでしょうか。これもシートポジションと並んでどうあっても許せない水準です。根本的にはスピーカー出力の問題なのでしょうが、これだったら音楽なんて聴かないほうがマシといってもいいくらいです。さらにエアコンや曇り止めの音も騒々しく、クルマに乗ってるだけでイライラしてしまいます。メルセデスやBMWも最近ではかなりウルサイのが増えてきているようですが、まあ駆カルチャーショックですね。トヨタさんには大変失礼を承知で言わせて貰うなら・・・こんなクルマいらねぇ!



  

2014年1月22日水曜日

アテンザとスカイラインが似てるって?

  FFのアテンザとFR&AWDのスカイライン。直4&軽量が身上のアテンザとV6&剛性を主張するスカイライン。欧州に切り込むアテンザと北米を制するスカイライン。Dセグセダンに求められる性能を見事に分担しているアテンザとスカイラインですが、新型同士のデザインが似ていると少々話題になっているようです。もちろん同クラスながらこれだけキャラクターが異なる2台ですからデザインが被っていてもなんら問題は無さそうなのですが。

  それぞれ2000年代に新型車種として開発されたアテンザとV35スカイラインは、どちらも当時最高のDセグドライビングカーとして人気を得ていたBMW3シリーズがターゲットだと公言していた。3シリーズは当時も今も8気筒のM3を頂点とした多グレード展開が基本であり、同じシャシーの中で量販車とスーパースポーツの顔を持っていた。とりわけボディ剛性に力点を置きつつもシャープなハンドリングがトレードマークだったようだ。

  さてこの3シリーズを追っかけたクルマはアテンザ、スカイラインの他に、アルテッツァ、アコード、アルファ156があった。いずれもBMWを十分に追撃できる開発力を持ったメーカーばかりで、それぞれにメーカーの期待を一身に背負って登場しただけあって、すべて「名車」として広くその名を知られているものばかりだ。アルファ156は後継の159を残したが、159が生産中止になって以降はアルファロメオのDセグはラインナップから消えてしまった。

  FFのアテンザはその設計上、直4エンジンのみの搭載となるため、必要以上に剛性を高めるのではなく、軽量でハンドリングに特化した味付けで3シリーズに対抗する方針を採った。FF車のハンドリングを大きく進化させるだけでなく、FRの3シリーズよりも良いハンドリングを目指す取り組みは無謀とも思えるが、不可能を限りなく可能な領域へと引きずり込む執念が功を奏して、日本の中型車として初めて欧州の扉をこじ開けた。3世代目のGJ系はディーゼルターボの性能でF30を圧倒・・・。

  一方のスカイラインはボディ剛性で3シリーズを分かりやすく上回ることで決着を付けるという、極めて日産的な手法で開発が進んだ。初期モデルの3.5Lエンジン(VQ35)を後になってからBMWの直6ターボを潰す為だけに3.7L(VQ37)へと変更された。その結果、北米のDセグで最も高性能なベースグレードを持つ、北米のこのクラスの最高級車へと駆け上がる。そして見事にBMWから北米(プレミアム)での覇権を奪取した。おまけにR35GT-RでM3のプライドもズタズタにした。

  もし日本にアテンザとスカイラインが無かったら・・・。日本メーカーはBMWに対抗するクルマが作れないことが表面化し、日本の高級車全体の信頼が大きく崩れてしまうだろう。日本車の面子を守るためにマツダと日産が必死になって作ってきたクルマが、アテンザとスカイラインだと言える。この2台とスバルのレガシィB4。これに乗らずに日本車をバカにする人は愚かだ。

  まるでマツダと日産が打ち合わせをして作り分けたといってもいいくらいのアテンザとスカイラインの奇妙な関係は他にもある。GH系アテンザとV36スカイラインのデザインはどちらもフランス・イタリア車にルーツがあるようなエレガントさを、特にリアデザインにまとっている。借り物のアイデンティティだと切り捨てる人もいるだろうけど、日本のセダンのデザインを何としても変えようという必死さが心に染みる。
  

2014年1月12日日曜日

ゴルフはなぜ北米でターボをやめたのか?

  日本では発売以来、大人気のようで輸入車Cセグの頂点を不動のものとしただけでなく、日本カーオブザイヤーまでさらっていったゴルフ7。VWが磨き上げた究極のパワーユニットTSIもいよいよ北米市場を席巻するときがやって来たのかな?と思っていましたが、どうやらゴルフの北米での展開は大きく転換した模様です。ゴルフ6までは1.4Lターボ1グレードの布陣で約18000ドル(アクセラ2Lやオーリス1.8Lとほぼ同じ)での展開を狙ったようですが、シビックやカローラ(オーリス)の牙城は崩せず1.4Lターボを用意したGMクルーズにも大きく遅れをとるという、日本の好調さからは到底予想が付かない苦戦を強いられました。

  VWの新たなる戦略では1.4Lターボを廃止しました。元々1.2ターボというインド・ASEAN向けの廉価ユニットは一流国のアメリカには持ち込んでいません。アメリカ人はこの手のクルマを嫌うので、フィアット・PSA・スズキの新興国向け3社はアメリカからの撤退を余儀なくされています。代わりに登場したのが2.5LのNAユニットです。アメリカではゴルフの兄弟車であるアウディA3が展開されておらず、VWはゴルフの中流ブランド化に活路を求めたようです。しかし価格設定はかなり弱気の約20000ドルです。同じ2.5LのNAを積んだアクセラが後から発売ながら約25000ドルの価格を設定したので、ゴルフを完全に無視しているといってもいいでしょう。

  北米では王者シビックとそれを追撃するカローラ、エラントラ、クルーズがいずれも1.8LのNAで約18000ドルの価格設定で横並びです。ちなみにワンクラス上のアコード、カムリは2.4LのNAで約21000ドルです。エラントラは1.8LのNA出力がライバルを上回っていると宣伝し、クルーズは1.4Lターボ、ディーゼル、EVと多彩な設定を売りにしています。

  ゴルフもガソリンモデルと同時にディーゼル(TDI)も投入していて、ディーゼルの本命マツダが販売体勢を整えないうちに北米で先鞭を付けています。VWとしてはライバルとの差を意識しての大型エンジン搭載で、北米ではまだまだ実現していないCセグの高級化を進めていきたいようです。北米ではメルセデスAクラスもBMW1のHBも発売されていないのが現状で、日本でそのジャンルが人気なことを考えると、都市部では相当な潜在需要があるのではないかと予想されます。ゴルフ7とアクセラが今後その需要に迫っていくようですが、自動車オンチの日本人とはひと味違うアメリカ人に上手く受け入れられるでしょうか?


「最新投稿まとめブログ」へのリンク



↓「アメリカを制したトヨタ」と「中国を制したVW」。売上高で比べればトヨタが段違いで上!比較なんてナンセンスではないかと・・・。

2014年1月7日火曜日

新型アクセラが街に出現し始めました!

  クラウンもアテンザも瞬く間に広まっていて、東京西部(調布市・府中市辺り)を30分も走っていれば、必ず見かけるようになりました。どちらも発売直後の1ヶ月での受注は約10000台くらいだったと思いますが、これだけ広まるとなると1万6千台受注のアクセラや2万台受注のハリアーはもっとハイペースで「日本の景色」になっていくのでしょうね。去年のカローラとオーリスは販売が低調だったこともあり、なかなかレアな存在です。

  新型オーリスはなかなか見かけませんが、その前に発売していたブレイドは意外とちょくちょく見かけます。ブレイドは高級志向だったこともあり、デザインは塗装の状態にもよりますが、いまでもとても新鮮です。特に良く出来たリアデザインを高く評価するならばCセグHBの中で史上最も優雅なモデルだと思います。実車を見るとなかなか迫力があり、トヨタには是非カムリ用HBを積んで復活を期待したいです。

  カローラやオーリスの不人気の理由は所有したいと思わせるだけの「重み」が感じられないのだと思います。カローラもオーリスもいざ買うとなれば200万円近くになりますが、バブル期ならば同じ価格でマークⅡが買えたことを考えると、若者にクルマを売りたいならばもっと重厚感がある味わい深いクルマにする必要があります。

  トヨタはスバルに86を作らせていますが、200万円のグレードはエアコンレスなどやや恣意的な要素もあり、その価格で売る気は今のところないようです。ロードスターRHTも273万円〜なので86が高過ぎると批判するのは筋違いだと思いますが、せっかくの名車をより多くの人に楽しんでもらえばいい気もします。

  さて1万6千人の人を早くも魅了した新型アクセラを家の前で見かけました。黒のスポーツHBでしたが、スリムに見えがちなカラーに負けることなく、車幅が増えた分がハッキリわかるほどの立派な存在感を誇っていました。ライバルのゴルフより20cm長いボディもワンクラス上の風格すらあります。これが171万円で買えるならバリュー感ありますね。

  先日発売されたドライバー誌のテストでゴルフにけちょんけちょんにされてましたが、その数値を見てオヤ?と思いました。今回から同じプラットフォームを使う事になったアクセラとアテンザですが、当然に軽量なアクセラの方が同じエンジンなら運動性能で勝るだろうという予想に大きく反して、制動力テストでアテンザの方が良いという驚きの結果になっています。重いアテンザを39.3mで止めるブレーキならゴルフにどうやっても楽勝のはずなのですが、まさかの41.3m・・・。これはコストダウンなのか? ゴルフ(39.9m)はアテンザ以下のカスと以前のブログ記事で笑い飛ばしたのですが・・・。だってインプは38.7mですよ!


   ↓マツダに対して厳しいドライバー誌。ホンダとスバルが一流。トヨタと日産と三菱が二流。マツダとスズキが三流。